メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)とは、「メタボリック症候群・内臓脂肪症候群・代謝異常症候群」とも呼ばれている、内臓脂肪型肥満に+して「高血糖・高脂血症(脂質異常症)・高血圧」などの生活習慣病が重なった状態の事です。
・metabolic:「代謝(異常)」
・syndrome:「症候群」
簡単に言うと・・・
・メタボリックシンドローム=脳卒中・心臓病に繋がる生活習慣病の元
と、非常に危険な状態の事なのです!
現にメタボリックシンドロームの方は、「心筋梗塞(心臓病)・脳梗塞(脳卒中)・狭心症」などの病気を引き起こすリスクが健康な方に比べて
30倍以上高いと言われているのです!
メタボリックシンドロームが生活習慣病の元であることは分かったが、ではメタボリックシンドロームとは具体的にどのような診断基準があるのでしょうか?
これは国(厚生労働省)が以下の通り具体的な数値基準を定めており、
この基準をもとにメタボ健診の指導基準を定めています(国によって基準値は異なります)。
検査項目 |
検査内容と数値 |
腹囲 |
腹囲(※)が
男性 85cm以上
女性 90cm以上
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①血糖値(高血糖) |
空腹時血糖値が
110mg/dl以上
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②高脂血症(脂質異常症) |
中性脂肪が
150mg/dl以上
または
HDLコレステロール 40mg/dl未満
|
③高血圧 |
収縮期血圧(最高血圧)
130mmHg以上
または
拡張期血圧(最低血圧)
85mmHg以上
|
腹囲の基準値に該当し、
①~③のうち2つ以上該当⇒メタボリックシンドローム
①~③のうち1つ該当⇒メタボリックシンドローム予備群
|
※腹囲は一般的に測られているウエストのサイズではありません。メタボ健診の腹囲は基本的にお腹の1番細い部分ではなく、1番出ている部分を測定します。
メタボリックシンドローム(メタボリック症候群)の診断基準としては、「腹囲」の基準値に該当し、さらに「血糖値(高血糖)・高脂血症(脂質異常症)・高血圧」のうち2つ以上該当すればメタボリックシンドローム(メタボリック症候群)と診断されるのです。

腹囲の基準値に該当し、さらに「血糖値(高血糖)・高脂血症(脂質異常症)・高血圧」のうち1つでも該当すれば
メタボリックシンドローム予備群となり、仮に腹囲の基準値に該当しなくても3つのうち1つでも該当すればそれはすでに生活習慣病を発症している非常に危険な状態といえますので、1日も早く専門医の指導の下、対策、治療を行わなければなりません!
※メタボ健診の保健指導基準は上記のメタボリックシンドロームの判定基準と少し異なります(
⇒メタボ健診の診断基準)。
メタボリックシンドロームは世界的に増加傾向にあり、アメリカでは成人の4人に1人(約25%)がメタボリックシンドロームといわれており、日本ではメタボ健診対象者(40~74歳)に限ると、予備群含めて約1,500万人がメタボリック症候群(予備群含む)だと推定されます(日本では年々、減少傾向にあります)。
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